クライスラーの歴史は、
1925年に
ウォルター・クライスラーが設立したクライスラーコーポレーション(Chrysler Corporation)から始まった。クライスラーは、永年、
自動車産業の
ビッグスリーと賞賛されたが、
アメリカの金融危機を発端とした世界的な
不況の影響から
2009年4月30日に
連邦倒産法第11章の適用申請を行うに至る。同年6月10日法的手続きが完了。約1ヶ月というスピードで再建した。再編後の新クライスラーは優良事業を引継いだが、相当数の既存資産の清算を余儀なくされた。新生クライスラーの株式は、その大半を
全米自動車労組(UAW)の退職者健康基金であるVolunteer Employee Benefit Association (VEBA)が取得
。次いで
イタリアの
フィアット(再建の進捗による増資オプション有)さらに約66億米ドルの融資を行った米政府、約40億カナダドルの融資を行ったカナダ政府が融資返済まで少数株主に就く。
設立後よりフレデリック・ジーダー(Frederick Zeeder)らの有能な技術者を擁し、クライスラーは技術面でGMやフォードに先んじた姿勢を取っていた。大衆車では例がなかった4輪油圧
ブレーキシステム、「フローティングパワー」と呼ばれる新方式のエンジンマウント、木骨を使わない全鋼製ボディの採用、エンジン位置を前進配置させて直進性を高める重量配分、油圧式パワーステアリングなど、1920年代後期から1950年代までにクライスラーが市場に先駆けて導入・実現した重要な新技術は非常に多い。